(蓴菜)

科名:ジュンサイ科ジュンサイ属
学名:Brasenia schreberi

花期  :夏
分布  :全国
生息場所:河川・湖沼・湿地

全国の澄んだ淡水の池沼に自生する多年性の浮葉植物。花期は6~7月頃。
葉は楕円形で、長さ5~12mm、裏面は紫色。葉柄は裏側の真ん中に着く盾形であり、ハスの葉と同じ付き方。地下茎は水底の泥の中にあるが、そこから葉柄をのばすのではなく、茎が伸びて水面近くまで達する。若芽は粘質物質でおおわれていて、これを摘んで汁の実などに使う。浮葉になっても、裏面や長い葉茎はヌルヌルした粘質物でおおわれている。花は茎から水面に伸びた柄の先につき、直径1~1.6cm。花弁・がく片は3枚ずつで、スイレンの花を細くしたような姿だが、花弁は紫褐色であまり目立たない。花は早朝に咲き始め、昼ごろには閉じて水中に潜ってしまう。
古くは、長い茎を沼に生える縄に例え、沼縄が訛りヌナワと呼ばれ、「古事記」にもヌナワと記載されている。

 

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